八幡「想いで」
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2:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 15:19:15.57 ID:5fkFdj7q0

「ま、まだ着かないのかしら?」

平静を装っていたが、吐息が荒かった。無理もない、もともと体力のない雪ノ下の事である。俺でさえ疲れてきているのに、彼女が平気なはずがない。この道は、山道としては決して急なものではないが、その代わりに長い。もうかれこれ30分は歩いているのに、まだ頂上までたどり着かない。

「もうちょっとだ…」

励ますように、俺は彼女に声をかける。足元は暗く、吐く息が白い。灯りは、辛うじて吐息を視認できる程度にしかない。



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