2:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 04:42:27.13 ID:2PJCv+pLO
楓「プロデューサー……。お願いがあります」
P(そう言って、彼女は逢い引きに俺を誘った)
P(逢い引き……。いや、これは語弊がある)
P(俺は彼女のことを何も知らない……。いや、『何も知らない』といえばこれも語弊がある)
P(俺は『高垣楓』という名の偶像を創り出し、彼女という人間にそれを背負わせている)
P(――などと言うとさも哲学的・背徳的に聞こえるが、ようするに俺と彼女はプロデューサーとアイドルという関係なだけだ。それ以上でもそれ以下でもない)
P(だから、逢い引きという言葉は間違いだ。はっきりと言っておこう)
P(それなのになぜ逢い引きなどと表現したのかについては、これはもう『そういう雰囲気だったから』と言うしかない)
P(高垣楓。彼女はどこか遠くにいる)
P(遠く……。現実に存在していることは確かだ。しかし、その双眸はここではないどこかへと注がれている)
P(彼女は一体、何を見ているのだろうか)
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