43:名無しNIPPER[saga]
2017/11/13(月) 19:56:30.51 ID:AW4FyFFm0
見ると丸眼鏡はさらに力を溜めているようだった。
ところかまわず勁を垂れ流しながら、憤怒そのものといったていで俺たちをにらみつけてくる。
どうやらムスカ気取りのようだ。確かあのとき弾丸を補給していたはずだ。
この状況で自分をムスカと同一視できるとはだいぶ頭がハッピーといえる。
丸眼鏡が掃除機もかくやといった勢いで息を吸い込んだ。
あたかもコブラのようにその上半身が膨れ上がっていく。
続けざまに低く腰が落とされる。もうほとんど四つん這いと言った具合である。
必ず丸飲みにしてやるといった強い殺意が感じとれる。
ぶわっと球状の帳が俺と有香とを一気に覆い尽くした。
丸眼鏡の放つおどろおどろしい外勁が、二人を同時に補足する。
こいつ何にも分かっていないな。
消化試合なんだよ、すでに。
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