12: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2017/11/12(日) 20:28:03.71 ID:W1uOFZeg0
「私達の中にも、ファンの皆さんの中にも…ナナさんに続けて欲しい人は、たくさん居ます。ウサミン以外の形で活動を続ける道は、続けたいって気持ちは、無かったんですか?」
「続けられるなら続けたかったですよ。折角掴んだ、夢だもん」
菜々さんの答えは、あっけらかんとしていました。
「アイドルを続けたい、この世界にもっと居たいって希望はあります。タレントとしてナナを使ってくれるところも、あるかもしれない。悩みましたよー?」
菜々さんは長い間、アイドルを目指していました。
目標に手が届かなくても、何度も跳んで、転んで、また跳んで―――そうして長い年月の果てに夢を掴んだのです。
その世界からたった数年で身を引く、という選択をしたとき、菜々さんはどんな気持ちだったのでしょう。
「でもね、思うんです―――ナナと、ナナを応援してくれる人の間には約束があったはずだ、って」
「約束?」
「『ウサミンは居る』って約束です」
不意を突かれたような気がしました。
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