16: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2017/11/11(土) 05:02:32.49 ID:7dEEEPCG0
青葉「も、もしかしてなんだけどさ……指揮官、艦隊にいる全員のこと、ちゃんと把握してる……?」
――コクンッ
青葉「うわーっぁ!? マジで……マジでー……あー、そりゃそうだ、指揮官ってそういうもんっすよねー……うぅ」
この艦隊は出来てから日が浅く、所属している面々の国籍もバラバラであり、全員の詳細を頭に叩き込むには時間がかかるはず。
ならば記者である自分がその手助けになればと初めた行為が、一瞬にして無意味になったことを知った青葉は頭を抱えてしまう。
青葉「はぁ……自分の指揮官のことを知れてないとか記者失格じゃん……いい記事書けたと思ったのになぁ……」
青葉「やっぱり……真似事なんてやめて、力不足でも戦闘にだけ集中したほうが指揮官の――え? そんなことない……わわっ!?」
今後の記者活動への自信すら失いかけていた青葉であったが、真面目な顔で手を握られ、そして指揮官から
理屈抜きに青葉の書く記事が好きだもっと読ませてくれ、などと言われれば、もはや先程までの落ち込み様はどこへやら。
青葉「もー……そういう風に言われると記者続けるしかなくなっちゃうでしょ! 読者が一人でもいるなら記者は頑張れるっての!」
青葉「その代わり覚悟してよー? 私を焚き付けた以上、今後はもっと容赦なく取材活動させてもらうからさ」
青葉「ここにいるみんなのことを書き記すだけじゃない、もっと沢山の記事を楽しみにしててよね、指揮官♪」
指揮官も見惚れるような晴れ晴れとした素敵な笑顔を浮かべて、青葉はそう宣言するのだった。
〈終〉
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