13: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2017/11/10(金) 12:18:12.45 ID:x4RVEtCJ0
菜々「ずーっと夢を見てる子は、居ません。誰だっていつかは夢から覚めるもの…だけど、いつ夢から覚めるかは、自分で選びたいじゃないですか」
ほたる「……」
菜々「だから、ウサミン星人ナナにカーテンコールはありません。雪美ちゃんが見てくれてる夢を、守りたかったんです…いつか自分で覚める日がくるまでは」
ほたる「……」
菜々「そして、覚めた後、大人は雪美ちゃんの夢を大事にしていたんだ、と解ってもらえたら、なおいいですね―――だからナナ今日は頑張りました!大成功と言っていいんじゃないでしょうか!」
ほたる「でも…菜々さん、あんまり嬉しそうじゃない…」
菜々「心残りがあるとしたら―――ほたるちゃんですかねー」
ほたる「わ、私?」
菜々「はい。ほたるちゃんにも信じさせられたら、最高でした。本当に変身したみたい、じゃなくて。『本当だったんだ!』って」
ほたる「……!」
菜々「まあ難しいですよねー用意してるの知ってたんだもん。それでもなお、というにはナナ修行が足りませんでした…あ」
ほたる(そのとき、衣装のスパンコールが一粒剥がれて、落ちました)
ほたる(菜々さんはそれを拾い上げて―――)
菜々「よかった。歌ってるときじゃなくて」
ほたる(そう言って、笑いました)
ほたる(菜々さんの手の中で光ってるそれは、あのときは確かに魔法のようにきらきらしていたのに、もう、安物のプラスチックにしか見えなくて)
ほたる(それを手にして笑ってる菜々さんが、なんだかとても―――なんだかとても―――)
菜々「…ってなんでほたるちゃん泣くんですかっ!?」
ほたる「ごめんなさい…」
菜々「え、えっ」
ほたる「ごめんなさい、ごめんなさい」
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