71: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/10(金) 17:02:29.31 ID:/aq2I7elo
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ありすは激怒した。
それは合唱のパート練習の最中に起きた。
「いいかげんにしてよ!」
突然の大声に、私は思わずピアノを弾く手を止めた。
その残響がかき消えると、沈黙が床を濡らしたようになった。
ありすはクラスメイトたちの視線を目で手繰り、
最後に私と目を合わせると悲しそうな表情になり、音楽室を出て行ってしまった。
「どうしたの?」
私はその場に残った生徒に訊いた。
本当は、すぐにでもありすを追いかけたかったけれど、教師という立場がそれを阻んだ。
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