男「元奴隷が居候する事になった」【安価有】
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87:名無しNIPPER[saga]
2017/11/13(月) 00:03:55.02 ID:grI1dH9y0

車のカーステレオから流れているラジオは今日の天気を教えてくれた。

どうやら秋晴れが続くらしく、ここ一週間は出かけるのにうってつけの日取りだとか。

雨が降らないだけでも有難いのに、晴れ間にも恵まれているのは上出来だろう。

フロントガラスの先に見えるのは鼻歌でも歌いたくなるような青空だ。

季節柄だろうが日射しも強すぎず、日向ぼっこのような心地よい温かさが上半身を包んでくれる。

ふと横のサンディを見ると、シートベルトの根本に寄りかかるようにして目を閉じていた。

耳をすませば聞こえてくるのは穏やかな寝息。

よく考えるとやたら朝早く目覚めて、朝食を取り、この気候で車に乗っている。眠くなるのも頷ける。

普段よりも加速と減速に気を使い、今まさに育っている寝る子を起こさないよう早めに銀行の用事を済ませておこう。

しかし何だろうか。

助手席で心地良く眠られると、こちらもなんだか睡魔に肩を掴まれているような錯覚に陥る。

朝に補充したコーヒーのカフェインをゴリゴリ消費するようなイメージで戦わねばなるまい。

くわぁ、と生欠伸を一つ。

うん、良い天気だ。

 


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