544:名無しNIPPER
2020/07/02(木) 20:14:21.15 ID:xBNddiV40
恰好を部屋着にシフトしたお兄さんは、片手にコーヒーを持って私の横に腰を下ろした。
そのまま何も言わず、私の頭にそっと右手を伸ばして、自分の肩元に抱き寄せる。
何故だかまた涙が溢れてきた。
雨のような生温さのそれは、私の頬をポロポロと零れてゆく。
ふと、自分の頭の上から、調子が少し外れた歌が聞こえてくる。
「Someday I want to run away、To the World of Midnight……♪」
私が聞いたあの曲を、楽しそうにお兄さんが歌っていた。
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