534:名無しNIPPER
2020/07/02(木) 20:03:00.90 ID:xBNddiV40
街並みを探偵事務所から見下ろしながら、私は一人の影を探す。
探し人は、居候先でお世話になっているお兄さんだ。
今日はお仕事で午前中から外出していて、帰宅が夕方頃になるとの事。
お兄さんを玄関で「おかえりなさい」と迎えたいので、
帰路の姿を見つけられるよう、こうしてチラチラと外を気にしてしまう。
まだ来ない、まだ来ない……。
待ち続けること三十分。
その間、「ただいま」と私に向けてくれる、ほんわかとした笑顔を思い描くたび。
何故だか耳が紅潮してしまい、どうしても落ち着かない。
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