4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/11/06(月) 20:34:18.63 ID:1bqYoAB70
先駆者のスパイらしき人物からの勧誘により、組織内には割とスムーズに侵入する事が出来た。
様々な人種がいたが、みな流暢に日本語を喋っている。
どうやら自分が潜入したのは日本支部のような扱いをされている場所のようで、
そこにイタリア本部からボスが視察にくる所を一網打尽にする予定なのだとか。
それからというもの、地獄のような日々が始まった。
ミスしたら即座に消される。正に文字通り。
不安と緊張が鎧のように体を重くして、血と硝煙の香りが鼻腔と脳内を率先して狂わせてくる。
依頼達成のための意地と根性で篩い立ち、親しくなりなくもない奴らとコミュニケーションを取って、
幹部の情報や武器の売買先を確認して定時連絡を取る。
お金と酔狂という飾りのようなモチベーションで、どうにか毎日を過ごしていた。
そんなある日の事、麻薬中毒者(ジャンキー)の構成員がいきなり後ろからガッツリ肩を組んでくる。
内心では死ぬほどビビっていたが、なんだよブラザーとヘラヘラ笑いつつも平静を装う。
すると、虚ろな目をしたそいつは、誰にも聞こえないようにこそこそと話してきた。
「Hey,bro. 聞いたか?今日ようやく本商品が届くんだってよ」
一体何の事だ?
あまり良い予感はしなかったが、そいつの次の一言で予感は確信に変わった。
「糞以下の金持ち共に売り払う用の、愛玩動物(クソガキ)共の事だよ」
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