367:名無しNIPPER[sage saga]
2018/04/22(日) 00:11:22.19 ID:L18Uo7f10
お盆を胸の前に添えてにこやかな笑顔を向けてくれる彼女。
いい表情をするようになったなぁ、と何だか嬉しくなってしまう。
ふと思い立ち、カメラを起動した。
「サンディ、一枚撮らせて」
「はい?」
パシャリ、と一枚。
カメラの中には無防備な笑顔のサンディが映し出されていた。
急に撮られて驚いたのか、あわあわと狼狽する彼女が愛くるしい。
顔の熱さを誤魔化すように手をパタパタさせて、その後にサッサッと前髪を整えている。
不意打ちみたいに許可を取ってみたが、これはもう一枚くらい良さそうかな。
僕は彼女を自分に軽く抱き寄せて、自撮りのような様でファインダーを降ろしてみる。
真っ赤な顔をした少女とハードボイルド探偵の様子が一枚増えた。
何気ない僕らの只の日常の一ページ、積み重ねていきたい幸せの名残。
今度連れて行く予定の夏祭りで、更に枚数が増やせたらいいなと思ってしまうのだ。
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