261:名無しNIPPER[saga]
2017/12/12(火) 05:32:21.46 ID:sLz/PBVL0
ぴぴぴぴ、ぴぴぴぴ。
目覚まし時計のアラームが枕元で鳴っている。
私はむくりと起き上がり、寝惚けた頭でおもむろにそれをオフにする。
横を見ると、とても気持ちよさそうな顔でお兄さんが寝ていた。
いったい何の夢を見ているのだろうか。
良い夢だといいな、と思ってしまう。
顔を洗うために起き上がろうとしたその時、ふと頬が濡れているのに気付く。
何故に私は泣いていたのだろう。
原因を思い出そうとするが、分からない。
ただ、なんとなく、幸せだった事は分かる。
潮騒の心地良い港町で、不思議な男の子に出会っていたのだ。
ああ、なるほど。
私は夢を見たのだ。
――あれはきっと、初夢だったのだ。
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