24:名無しNIPPER[saga]
2017/11/07(火) 07:49:42.18 ID:lfj9bXFJ0
彼女の返答を待つまで頭を下げていたが、一向に答えが返ってこない。
嫌われてしまったか。
それも已む無しと思いつつ、ふと顔を上げると。
両手をあわあわと振りながらも、言葉に詰まって慌てふためく彼女の姿があった。
「あ、あの、あのその! お、お気にならさず、なさらず!?
わ、私如きに頭を下げるというのは滅相もないというか何というか
そういう風にされるのは生まれて初めてだからどうすればいいのか分からないというか私はそのあのそのその…!!」
一気にまくし立てて喋るから、後半は何を言ってるのか正直分からなかった。
だが、何とも愛くるしいその様に、つい吹き出してしまう。
嫌われていないのが分かっただけでも、こちらの心も随分と軽くなるものだ。
「ゴメンよ、サンディ。次から気を付ける。
付けるついでに取り直して、夕飯の相談をしよう」
「しょ、承知しました……」
尻すぼみな返答をしつつ、何となく「ここでは何もしなくても良い」と伝わってくれたようだ。
後は何か美味しいものでも食べよう。
食事というのは、それだけで心を満たしてくれる。
「ところで、君は何か好きな食べ物とかあるのかい?」
「す、好きな食べ物ですか……?」
「うん、ご飯を食べるついでと言っちゃ何だけれど、これから一緒に暮らすんだから、趣味嗜好とか知っておきたいんだ」
「出されたものは何でも全て食べていましたから、嫌いなものはありませんが……。
好きなもの、というのは存外難しいです……」
「まぁまぁ、何でもいいよ。インタビューみたいなものさ。 あくまで、好みだけ教えてほしい」
「そう、ですね……。今まで食べて来られたもの、で、美味しかったものと言えば……」
「>>27、ですかね」
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