233:名無しNIPPER[saga]
2017/12/12(火) 00:55:06.57 ID:sLz/PBVL0
クリスマスイブ。薄曇りの空模様で、普段よりも少し肌寒い気温が世界を包む。
今日はお兄さんの提案で出かける事になった。
行先を訊ねてみれば、内緒の一言だけ。
どこへ行くのかもちろん気にはなっている。
ただそれ以上に、お兄さんと一緒に外出できるだけで心が弾んでしまうのだ。
駐車場に向かう自分の足が浮いているような気さえする。
「スキップするのはいいけれど転ばないようにね」
後からお兄さんの声が聞こえてきた。……スキップ?
どうやら本当に浮いていたようで、心どころか足さえ無意識に弾んでしまったらしい。
はしゃいでいるのを見られてしまい、否が応にも心拍数が上昇する。
顔中が火照るように熱い。両手でパタパタと扇いでも治まる様子はない。
自分の頬と耳が赤くなっているのが手に取るように分かってしまう。
恥ずかしさを隠すために車の元まで駆け出してみた。
お兄さんが到着するまでに早く浮かれた熱を冷まさなければ。
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