147: ◆CItYBDS.l2[saga]
2017/12/29(金) 18:57:54.64 ID:NbpFE6EO0
盗賊「勇者様は強いですよ・・・それでもですか?」
商人「なあに、今の俺にはこれがある」
商人の手から、光のオーラが零れる
盗賊「な、なんですかそれ?」
商人「俺が、長年探し求めていた伝説の一品」
商人「正義のそろばん」
騎士「あっ!駄目だよ商人君!そんなもの持ち出して!」
遊び人「まあまあ、騎士さん。保管簿に乗ってないものですし、どうとでも誤魔化しきれますわ」
騎士「そういう問題じゃないよ!道義上問題あるって言ってるの!」
頑なな態度をとる騎士に、賢者が諭すように語り掛ける
賢者「・・・昨晩、開けた酒瓶」
騎士「・・・ん?」
賢者「止める前に、騎士さんが手を出してしまったので黙ってましたが・・・最初の一本以外の酒ですが」
賢者「全部、保管簿に記載されている王家秘蔵のお酒でしたよ・・・」
騎士「!」
遊び人「あらあら・・・」
盗賊「つまり、業務上横領・・・」
賢者「左遷・・・」
遊び人「減給・・・」
商人「・・・解雇」
騎士の肩がプルプルと震え出す
騎士の内面では、騎士のモラルの権化である正義の心と保身の権化である悪の心が刃を散らしているのだ
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