神谷奈緒「マーキング」
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5:名無しNIPPER[saga]
2017/11/02(木) 07:31:33.92 ID:yaYFtgev0
彼女を含めれば少数の人間のみしか利用しないこの通路。実は事務所のあるビルの地下に存在している。


この地下室、元々は備品や不必要品を置く為の場所。スペースとしては事務所のワンフロアと同程度。


部屋数は全部で四部屋あり、そのほとんどが倉庫としての目的で使われている。


なら、通路を歩く少女の目指す場所は四つある倉庫の内の一つなのか。いや、違う。


彼女の目指す先は通路の最奥。且つては倉庫として使われ、今は違う意図で使われている場所。


少女は部屋の前へと辿り着くと、緊張で手汗の滲む両手の平を制服のスカートで軽く拭き、気を落ち着かせる為に深呼吸を一つしてみせる。


「……すぅ……はぁ……」


しかし一つだけでは足りず、何度も何度も同じ動作を繰り返し、気が休まるまで少女は続ける。


そうして落ち着けた所で、彼女は手に持つ鞄のチャックを開き、中からある物を取り出した。


取り出したのはキーホルダーに通された鍵の束。掛かっているのは全部で四本。


その内の一本を手にすると、少女は目の前の扉の鍵穴に向けてそれを挿した。





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