小日向美穂「プロデューサーさんinプロデューサーくん」
1- 20
38:名無しNIPPER
2017/10/30(月) 19:08:30.09 ID:jy2g7gfM0
「そなたー、そなたー」
「お体はもう大丈夫ですか〜?」

 と、懐かしい声がかかる。

「芳乃。それに茄子さんも」

 茄子さんの口ぶりからすれば、俺に何が起こったのかなどとっくに承知の上だろう。
 そればかりか、小梅が言っていた「わかる人」の中心メンバーのような気がした。

「ああ、もう大丈夫だよ。心配かけてごめん」
「ふむー、何よりかとー」
「こっちでも色々やってたんですけど、なんとか解決できて良かったです♪ ね、芳乃ちゃん?」
「まことに然りー……。付喪神の類が、少し悪さをしたものでしてー。そなたは何かー、お心当たりがありましてー?」
「たとえば古い道具とかを触ったり、拾ったりなんてことは、ありませんでしたか?」

「ああ……そういえば」

 ああなる前々日くらいに、道端でボロッボロのビニール傘が雨に晒されているのを見たことがある。
 別に大したことではないのだが、その姿がいかにも哀れっぽく見えてしまって、傘を水たまりから救出した。
 で、雨滴が当たらない街路樹の下に立てかけておいたのだ。

「……あれってひょっとして恨まれるようなことだった?」
「いえいえ、まさか! むしろ逆ですよ〜。恩返しをしよう、って思っちゃったらしいんですよね」
「人と人外の者とはー、価値観が違うのでしてー。よき思いをさせようと、ああしたものかとー」

「でももう大丈夫ですよ〜。私と芳乃ちゃんでお邪魔して、滅ッ♪ しちゃいましたから!」
「『めっ♪』の発音がめちゃくちゃ怖い」
「調伏してはおりませぬゆえー、安心なされませー。少し、お仕置きをしたまででしてー」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
48Res/36.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice