鬼姫「わたしの愛は美しいでしょう?」
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23: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2017/10/29(日) 21:02:58.29 ID:hGr+6DsHO

なのに、やられた側の俺は使えない。

ふざけやがって、魔法ってのは本当に優しくないやつだ。

体中が痛くて眠れやしない、いつも鬼姫を殺す術だけを考えてる。

もう、どれくらい眠っていないだろう。

ただでさえ頭がおかしくなりそうなのに、一睡も出来ないときた。


睡眠ってのは大事なんだな。


鬼姫が俺から睡眠を奪わなかった理由がよく分かる。

簡単に狂ってしまわないように、睡眠をとらせたんだろう。

その『優しさ』すら、愛と捉えられるんだから余計に腹が立つ。

鬼姫はこの手で殺す、止めてくれとか言われたが知らん。

たとえ首だけになっても、喉笛を噛み千切って殺してやる。

でもまだだ、まだ使えてない。

鬼姫を殺す方法を見つけるまでは、この山からは下りない。外からは、戦の音が聞こえる。

大砲をぶっ放したような派手な音、つんざくような悲鳴。また、あいつに壊されたんだろう。

魔族、魔力、魔法、魔物。

力が法になる世界……

最初から間違っていたんだ。あんな奴等と、共に生きられるわけがない。



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