【艦これ】提督「クソッタレな世界を」長門「生き残るために抗おう」【安価スレ】
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68: ◆k5OCMHkyEc[saga]
2017/11/02(木) 02:26:07.97 ID:KDtnLI6e0
熊野から話を聞いた提督は、食堂を目指して執務室を出る。

「食堂に集合、か。やっぱり大きな部屋は全く無いんだな」

「少ない土地を有効活用した結果ですもの。仕方ありません」

「提督は食堂で待っていてくださいまし。私は他の方々に伝えてきますわ」

「…ありがとな」

丁寧なお辞儀をして、熊野は小走りで消える。

ゆっくり廊下を歩いていると、隣の水中からいきなり何かが飛び込んできた。

「ブゥッ!?」

「提督さん!意識は大丈夫なん!?うちが誰か分かる!?」

飛び込んできた何かの正体はすぐに判明した。

「浦…風…だろ…?」

「うん!浦風よ!」

衝撃で上手く回らない頭で、今の状況を分析しようとする。

同時に、浦風が怒っている、という陽炎の言葉を思い出す。

「そういえば…。浦風が怒ってるって聞いたんだけど…」

「そりゃ怒っとるよ!なんで脅迫されてたことを黙っとったんじゃ!」

提督は口を紡ぐ。そもそも、脅迫されたのは出撃後だったからだ。

大本営から出撃命令が出され、それに従って全艦を出撃させた。

この時に違和感を感じたが、命令無視は重罪。即ち、死に繋がることであったため、従うしかなかった。

――この時までは、脅迫されるとは露にも思わなかった。

「…事情があるようやね。だけど…それはうちにも言えんことなん…?」

涙を浮かべ、消え入りそうな声で問う浦風。

提督は、自分に嫌悪感を抱きながら答える。

「…脅迫されたのは出撃後なんだ。だから…言えなかった…」

「そう…なんや…ね…」

一筋の涙が零れる。それを拭いながら、浦風は言葉を紡いでいく。

「でも…。うちも、浜風も、皆が味方じゃけん…!もう、同じような目には遭わせんけん…!」

「だから…。隠し事はしないでほしいんよ…!辛くてたまらんから…!」

「…ああ。しないよ」

「約束したけえの…!」

胸に顔をうずめて泣く浦風を、提督は抱きしめることしかできなかった。


※本日はこれで終了となります。次回は今日の同じ時間よりも早く更新したい…。お疲れ様でした。


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