【艦これ】提督「クソッタレな世界を」長門「生き残るために抗おう」【安価スレ】
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51: ◆k5OCMHkyEc[saga]
2017/10/30(月) 00:59:22.92 ID:v0KaiZL80
震える手を必死で抑える。

――覚悟は決めた。だから怯えるな。

そう自分に言い聞かせ、提督は一歩ずつ進んでいく。

気を利かせてくれたのか、二人はどこかに消えていた。

「ありがとう」

そう呟き、提督は宿舎へと入った。

宿舎の廊下は非常に短く、目視だが20mほどしかないと確認できた。

――昔はこの三倍はあったのにな。

本来とか違う景色を見て、提督は自分の責任を痛感する。

どうすれば回避できたのか。どうすれば皆が沈まない未来を選べたか。

そんなことばかり考えるが、過ぎたことを悔やんでも意味が無い。

「…そうだ。陽炎にも言われたじゃないか…。もっと前向きになれって…」

――どうすれば許してもらえるか。それだけを考えよう。

そう意気込み考えてみるが、手段は一つしかなかった。

「何を考えているんだ、俺は…。俺が出来ることなど、誠意を見せること…謝ることしかないじゃないか…!」

顔を上げ、目の前の部屋に入る。そこには、料理本を広げて話し合う第六駆逐隊の姿があった。

「皆…!ごめん…!あんな命令を出す、どうしようもない提督でごめん…!」

「それで、も…。皆がいる、のを見て…嬉しく思った…!そんな資格は…無いって分かって、るけど…嬉しかったんだ…!」

止まらない涙を拭い、必死に声を絞り出す。

「れでぃーを待たせるなんて…!ばかよっ…司令官はぁっ…!」

「不死鳥の通り名は伊達じゃないさ…。そう簡単には…死なないよ…」

「もう大丈夫よ司令官…!私がいるから…!だから…!」

「ひぐっ…。えぐっ…。本当に…助けられたのです…!司令官さんを…!」

「ごめんなぁ…。怖い思いをさせて…本当にごめん…!」

そして、皆を抱きしめながら泣き続けた。皆の涙が収まり、笑顔が戻るまで。


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