佐久間まゆ「凛ちゃん聞いてください! まゆ、プロデューサーさんとキスしました!」
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16: ◆E055cIpaPs
2017/10/29(日) 20:05:10.62 ID:T3zoKt8I0
 幻をみているのかと思いました。

 数分前までは誰もいなかった彼の両隣に、当時の読モの友人が数人、並んでまゆにほほえみかけていたからです。

「びっくりした?」

「今まで何回誘っても応えてくれなかったのに、最近になって急に戻って来てくれてさ」

 彼はそう言って、

「だって、見ていられなかったんですもの」

「まゆちゃん、テレビの中でどんどんダメダメになっていくんだから」

 彼女たちはそう言いました。

「みんなは、まゆのことを怒っていないんですか?」

 今更言葉にして確認するまでも無くて、改めて言葉にして受け止めるのが恐ろしくて、彼と再会してからも、決して口にすることが出来なかった言葉。

 だって、あまりにも幸せすぎて。

 二度と、みんなに笑いかけてもらえる日なんて来ないと思っていたから。

 嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて、溺れそうで。

 苦しくて、苦しくて、苦しくて、こんなの許されるわけがなくて。

 だから、もういっそ皆に否定されてしまって、まゆを現実に引き戻してもらいたかった。

「何言ってるんだよ、怒ってるに決まってるじゃん」

「めっちゃムカついたよ、なんだよ私たちを捨てて男だのアイドルだのって」

「それでもね、私達はまゆが大好きだから、まゆがあんな顔でアイドルをやっているのを黙って見ていられないの」

「だからね、私達でまゆちゃんを向かいに行こうって皆で相談して決めたの。 ここに居ない娘も、一緒にアイドルはできない娘もいるけど、でもみんな心は一緒だから」

「本当はね、皆で東京にまで迎えに行くつもりだったんだよ」

「っていうか、本気で怒ってたらあること無いこと週刊誌にしゃべってるよね」

それなのに、みんなはそんなことを笑って言うものだから、まゆはもう何もかも分からなくなってしまいました。


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