ジャンヌ・ダルク「寝ぼけ眼の貴方と」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/29(日) 00:53:16.50 ID:xEnS6ULnO
 笑み。悪戯が見付かった子供のような、出会ったばかりの頃の彼女からは想像のできなかったような、そんな笑み。

 赤い顔をそんな笑みに塗って、小さく「唇以外の場所へは、すべて……」と声。小さく細い謝る声を、彼女が僕へと送り注ぐ。


「…………あの」

「ん?」

「怒って、いますか? 寝ている間、勝手にそんなことをされて」

「そんなこと……いや、うん……そうだね」

「っ」


 腕の中の身体がびくり、と震えた。

 それと同時に一筋不安げな色を表情へ差し込ませたジャンヌのことを、改めて強く抱き直して。


「怒ってるかも。……だから、お仕置きかな」

「お仕置き、ですか……?」

「そう、お仕置き」

「それは……その、どんな……」

「えっとね」


 一旦合間。

 まっすぐ一途に見つめてくるジャンヌ。その瞳を見つめ返しながら、もう既に近かった距離を更に詰めて。今にも触れてしまいそうな、吐息の混じりあうほんのすぐ傍まで顔を寄せて。

 そして、それから。


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