16:名無しNIPPER
2017/10/26(木) 18:05:43.40 ID:asL/AF86O
【P】
翌日、私は芳乃のところへ行きました。
「やはり、わたくしの言った通りだったのでしてー。」
「一体、どうすればいいんだ?」
「これを玄関の上に飾っておくとよいのでしてー。」
そう言って渡されたのは、古びた木の札でした。
「これは、樹齢1000年を超えるご神木の枝から作られた、特別なお札なのでしてー。」
「それと、これを持っておくと良いでしょー。これも同じ枝から作られた仏像でしてー。」
「その者が来たならば、この仏像を拝み続けておれば、よろしいかとー。」
「どちらもわたくしが東京に来る時に、ばば様から渡されたものでしてー。」
「根本的な解決にはなりませぬが、そなたを守ってくださるでしょー。」
「ただし、決して彼の者を招き入れてはなりませぬー。」
「招き入れてしまっては最期、そなたの命はないものと思われますようー。」
私はその日、帰って早速、その札を玄関の上に飾り、机の上に仏像を置きました。
そして、夜半頃・・・・
カツン・・・カツン・・・という足音が廊下から響いてきました。
私は怖くなり、仏像に向かってひたすら、拝んでいました。
そして足音が私の部屋の前で止まりました。
「Pさぁん。今日は迎え入れてくださらないのですかぁ?」
「Pさぁん。まゆが来ましたよぉ。」
「Pさぁん。入れませんよぉ。」
「Pさぁん。なんでですかぁ?」
「Pさぁん。寒いですよぉ・・・・・。」
「Pさぁん・・・。」
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