14:名無しNIPPER
2017/10/26(木) 18:03:17.44 ID:asL/AF86O
【三船美優】
Pさんは発見から2日後に意識を取り戻しました。
睡眠薬が入っていたので周りが遅くなったことと、毒が遅効性であったことが幸いしたそうです。
しかし、まゆさんは、既に生きる気力を失っていました。
お医者様の話では、毒そのものよりも、そのことの方が重大だったそうです。
結果、まゆさんはその日のうちに、息を引き取りました。
Pさんには、そのことは話しませんでした。
いいえ、私自身、まゆさんの死を受け入れられなかったのです。
私にとってまゆさんは、血は繋がっていないけれど、大切な妹でした。
まゆさんの死後、私はご両親から彼女の日記を渡されました。
そこには、Pさんに対する、16歳の少女の切ない胸の内が熱く綴られていました。
所々、インクの滲んだ箇所があるのは、きっと涙の跡でしょう。
その日記も、12月23日で止まっていました。
その時、私は理解しました。
私達は、なんてむごいことをしてしまったのかと。
Pさんは意識が戻ってから3日、全部で1週間の入院ですみました。
しかし、その後は騒動が大きくなってしまっていたため、彼は1週間の自宅謹慎となりました。
事務所へ行ったのならば、間違いなく、まゆさんのことは耳にしたと思います。
彼の体や心のことを考えると、その方が良かったのだと思いました。
それから私は、極力、彼のところへ行くことにしました。
不思議なことに、彼は少し嬉しそうにしていました。
理由をきいても、答えてはくれませんでした。
私達は話し合い、結婚を少し先に延ばすことにしました。
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