27:名無しNIPPER[saga]
2017/10/26(木) 07:50:28.33 ID:jtprKQxnO
梓「あの、先輩、私もおトイレしたいので、できればなるべく早く……」
みほ『えぇ、ダメだよ。私が出た後10分くらいは入っちゃダメ』
梓「えっ」
みほ『だって、私のおしりは梓ちゃんのおしりみたいな桃の良い匂いはしないもん』
梓「そ、そういうのやめてください、意地悪ですよ……」
みほ『くすくす』
梓(……あ……)
梓(先輩、笑ってる)
梓(笑ってくれてるんだ)
梓(嬉しいな)
梓(だって、先輩と私は昨日からおかしなことばかりしてる。だけどそれでも先輩は、今でもこうして、笑ってくれていて……)
梓(……嬉しい!)
梓「──もう、先輩って、実はすごく子供っぽいですよね」
みほ『そんなことないもん。私は梓ちゃんよりもお、姉、ち、ゃ、ん、なんだから』
梓(〜っ、せんっぱいっ……!)
梓「お願いですから、早く出てくださいよー」
がちゃがちゃ
みほ『わ』
梓「はやくー」
みほ『梓ちゃん変態、やだもう』
梓「漏れちゃいますー」
がちゃがちゃ
みほ『もー……くすくす……』
梓(また笑ってくれた。先輩は、本当に、可愛いなぁ……)
梓「ね先輩〜」
がちゃがちゃ……
みほ『くすくす、くすくす……』
梓(……先輩──、今先輩は、どんな顔をしてるんですか……)
梓(トイレにくぐもる先輩のその笑みは、なんだかとってもヤンチャな音色を響かせていて──)
梓(今にもこの扉の向こうから幼いころの先輩が飛び出してきて、私に向かって「お姉ちゃんのいじわる」と鮮やかな笑みを咲かせてくれるのではないかと──そんな淡い妄想を、私は抱いてしまっているのでした──)
────────────。
梓(けれど、その後もなかなかお姉ちゃんとは呼んでもらえず、それでも日々はどんどん、どんどんと、過ぎてゆき……)
梓「──先輩! 三年生さよなら壮行試合、お手合わせありがとうございました!!」
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