【モバマスSS・北条加蓮】《今に至るまでの話》
↓ 1- 覧 板 20
10: ◆hAKnaa5i0.[paga]
2017/10/17(火) 06:06:35.30 ID:829Qgmpy0
加蓮はイヤホンを付けた。
テレビを付けた。
ベッドに横になって眺めた。
11: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:07:22.68 ID:829Qgmpy0
中学3年生になると加蓮の体調は徐々に良くなっていった。
入院することはなくなった。
走っても大丈夫だと言われた。
12: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:08:07.05 ID:829Qgmpy0
高校生になると加蓮は部活に誘われた。
「合唱部はどう?」
「ダンス部興味ない?」
13: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:09:17.16 ID:829Qgmpy0
ネイルアートは上手になっていた。
入院生活から離れたので髪をカールした。
地毛を強調するように明るい色を入れた。
14: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:10:19.56 ID:829Qgmpy0
加蓮が街を歩いていると男に声をかけられた。
ナンパだろうと訝しんだ。
足早に立ち去ろうとした。
15: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:11:06.31 ID:829Qgmpy0
「こんにちは。少し時間いいかな?」
加蓮が街を歩いているとまた声をかけられた。
どこかで聞き覚えのある声だった。
16: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:11:45.17 ID:829Qgmpy0
「何かおかしかった?」
「いや、アンタ。そんな強気で言い切ってさ、失敗した時の責任とか取れるわけ?」
「いや?」
17: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:12:30.76 ID:829Qgmpy0
しばらくしてレッスンが始まった。
レッスンのたびに加蓮は自信をなくした。
長い時間動くことはできなかった。
18: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:13:39.31 ID:829Qgmpy0
加蓮は逃げたくないと思った。
始めることから逃げていたのだから、続けることから逃げたくはなかった。
彼女は負けず嫌いだった。
19: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/10/17(火) 06:14:26.03 ID:829Qgmpy0
ひと月経っても毎日が嫌だった。
レッスンは厳しかった。
同じ事務所のアイドルは華やかな世界で活躍していた。
31Res/18.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20