11:名無しNIPPER[saga]
2017/10/15(日) 16:23:43.95 ID:bD1QFtux0
いよいよ剣呑な表情になった彼をあたしは色っぽいと思う。いつもそんな顔すりゃモテるのに。あたしはいやだけど。
「家を追い出されず、それかPさんと出逢わず、あるいはあたしがその気にならず……」
そのあたりかな、可能性としては。
「どう、か……」
気紛れ、に見せかけた本質的な問いに、戸惑いを見せたのは一瞬。Pさんはこれまでになく真剣に考えている顔をした。
答えに至るのに、そう時間は掛らなかったみたい。
「そうだな……やっぱり、ここは」
固唾を呑んで答えを待つあたし。
間接照明で逆光になった唇が、開く。
手元を見ていた視線がその先の深淵を覗く。
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