44:名無しNIPPER[saga]
2017/10/22(日) 21:13:01.20 ID:7JPgH1JlO
よし、よし、よし……
梓(……。)
梓(だけど、先輩がそれを望んでるんだとしたら?)
梓(もし、そうなら……)
梓(……)
梓(私の考えは、全部私の我儘で……だったら……)
梓(先輩が、それを望むなら、お姉さんのやり方が──やっぱり、一番いいのかな──)
……じゃあ──────だとしたらわたしはこの一年間……いったい、何をやってたんだろう──────────
「 ……駄目……! 」
梓「……え?」
「 やだ、駄目、梓ちゃんは……お姉ちゃんには、ならないで……」
梓「……、は……?」
「 梓ちゃんはずっと──そのままでいて 」
梓「……!? どういう──」
「 お姉ちゃんになれなくて、お姉ちゃんになりたがる梓ちゃんのままでいてよぅ…… 」
梓「 ──────!! 」
梓(──一寸先も見えあい暗闇の中──けれど私は、私の感情の火花が散るのを確かに見た──)
梓(初めには強烈な怒りがあって──少しすると、先輩への憐れみや、理解からくるもどかしさが湧き上がり──そして──何段階かの混沌を経た後、最後の瞬間に微かにまたたいたのは──これは…………母性?)
梓(すべてほんの一瞬の閃光だったはずなのに、コンマに刻まれた時の連なりの中で、それらは次々と発する色を変えていく──)
梓(その輝きに照らされて、先輩の瞳が私を見つめている)
梓(その寂しげな瞳の中に私がいる。まほさんじゃない。そこにいるのは、間違いなく──私だった──)
梓「──っああっ、もぉぉぉおっ……! なんなんですか!! 」
59Res/72.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20