28:名無しNIPPER[saga]
2017/10/19(木) 01:01:23.54 ID:lZKk4HERO
みほ「私もね、子供のころ、梓ちゃんとおんなじような事を考えてたよ」
梓「先輩も」
みほ「お姉ちゃんは私の特別……私がお姉ちゃんにしたことは、本当は全部──私がお姉ちゃんにしてほしかった事。私は、私の全部を、お姉ちゃんにみてほしかった」
梓「先輩の、全部……」
みほ「おしりも、口の中も、耳の中も、全部みてほしかった。……おしりのにおいも、かいでほしかった。私はとんでもない甘えんぼなんだよ。お母さんが厳しい人だからなのかなぁ」
梓「……」
みほ「でも、小学校にはいって、寄宿舎に入って──そういうのはあんまり普通のことじゃないんだって、恥ずかしいことなんだって、分かってきた。だからお姉ちゃんを困らせちゃいけないって……」
みほ「それ以来、寂しいけど──ずっとずっと、我慢してる。そうしなきゃ、私だけじゃなくてお姉ちゃんまで皆にバカにされる」
梓「……」
みほ「梓ちゃんにも、笑われちゃうね」
梓「私は……。私はそんな先輩が、やっぱり、可愛いです」
みほ「梓ちゃんは、そればっかり」
梓「でも、だって、そうだからしかたないです」
みほ「……。子どものころ、お姉ちゃんに、みほは変な子だねって言われた。その通りだと思う。だけど──梓ちゃんも──同じくらい、変な子だねー……」
さわ、さわ
梓「……。先輩」
みほ「ん……?」
さわ、さわ
梓「先輩は、これからも全部、我慢していくんですか。寂しい事も、甘えたい事も」
みほ「うん、そうだよ。そうしなきゃいけないと思う」
梓「……」
梓「そう、ですか……」
──────────
チュンチュン、チュン……
梓(ん、朝……)
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