18:名無しNIPPER[saga]
2017/10/17(火) 20:56:50.55 ID:x+JNmIuUO
ガチャ
梓「し、失礼します、こんばんは」
しほ「えぇこんばんは。あぁ、後輩とはこの子の事ですか」
みほ「そうだけど……」
梓「あの、初めまして、私、名前は──」
しほ「澤梓さん、ね」
梓「っ、は、はい! 西住先輩にはいつもお世話になっています」
しほ「今年の大洗もなかなか頑張っていたわね。優勝には一歩届かなかったようだけれど」
梓「はい、黒森峰には、及びませんでした。皆さん、とても強かったです」
しほ「どうも」
みほ「……」
しほ「では私の話は手短に──みほ、貴方、こちらで大学に進学したいという話しは電話で聞きましたが、何のために大学へ行くの?」
梓(それって……手短にすませて、いい話のかなぁ……)
みほ「それを聞くために、わざわざ……?」
しほ「もし、これといって明確な目的が無いのなら、わざわざ関東の大学に行くことはありません。早慶レベルの大学を受験するというのなら話は別ですが。そうでないのなら──熊本に戻って黒森峰の大学に通いなさい。学費にしても仕送りにしても小さい金額ではないのですよ」
梓(……。詰問、というか通告みたい。先輩がお母さんを苦手に思うその気持ち、ちょっぴり分かった)
みほ「……」
梓(先輩……)
みほ「お母さん私……先生に、なりたいんです」
梓(──え?)
しほ「……、初耳ね。教職に就く事を考えているの?」
みほ「小学校か、中学校で先生になって──」
みほ「小さい子どもに、戦車道を教えれたら、って」
しほ「そうですか。……そう、そんな事を考えていたの」
梓(そうだったんだ……)
しほ「それは分かりました。では、以降のビジョンはどうなっているの」
みほ「ビ、ジョン?」
しほ「目標があるのならそれを実現するための計画があるのでしょう」
みほ「資格の本とか、先生になるためのガイドが書いてある本は、これ……買いました」
みほ「けど、まだ具体的なことはあんまり決められてなくて……まずは、大学受験をクリアしようって……」
しほ「つまり、具体的なプランはまだ決まっていないのね」
みほ「……はい」
梓(……、私の思い込みなのかもしれないけど、お母さんはそうは言いながらもやっぱり、ちょっとだけ、意外そうというか、びっくりそうというか──私がびっくりしてるから、そう見えるのかもしれないけど)
しほ「……。まぁ……本気で指導員になりたいというのなら、具体的な方法をリストアップしておきなさい」
みほ「はい。……反対は、しないんだね」
しほ「今更、反対はしません。ただ──」
みほ「?」
59Res/72.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20