51:名無しNIPPER[saga]
2017/11/02(木) 13:41:10.53 ID:0m5tXs/U0
〜26日目〜
「パチパチパチパチ」
「誕生日おめでとう、今日で18歳だね」
「残念ながら誕生日プレゼントは用意できなかったんだ」
「けど何も無いのはあんまりだから、歌を送ろうと思う」
「喜んでくれたらうれしいんだけど」
「では」
洞窟の中。
昔、幼馴染から教えてもらった「誕生日の歌」が響く。
「生まれてくれてありがとう」
「私と一緒に生きましょう」
そういった意味の歌詞だったと思う。
まあ、誕生日の主役はココには居ないんだけどね。
けど、何もしないのはあんまりだと思うから、形だけでもお祝いしてみる。
緑のスライムが、私の歌に反応して揺れ始める。
ぷよぷよ。
ぶるんぶるん。
ひょっとして、歌が気になるのかな。
そういえば、緑のスライムは音に敏感だった気がする。
「……」
「良く考えると、スライム達の誕生日は、私がここに落ちてきたその日だったんだよね」
「だとしたら、何かプレゼントしたほうがいいのかな」
「と言っても、あげられるものは蝙蝠肉か魚くらいしかないんだけど」
「他には、何か、んんー……」
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