168:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 18:00:15.84 ID:io/ozYfw0
「じ、実はですね、私は探し物をしてるんです」
「私が作った合成生物なんですけど、ずっと前に逃げ出しちゃいまして」
「この近くに、隠れてるって事は判るんです」
「最後に魔力反応が途絶えたのは、この『迷いの森』の近辺でしたから」
「きっと、きっとこの森に入ったから、魔力反応が途絶えたんだと思うんです」
「こ、この森の中は、魔力が濃すぎて、探知魔法とか通りませんから」
「だから、こ、こ、困ってたんです」
「……そんな時、思い出したんですよ、迷いの森には」
「狩人さんが居るって」
「ふ、ふふふ、狩人さんに手伝ってもらえたら、きっと探し物もすぐに見つかります」
「ああ、私は運がいいなあ、うふふふふふ……」
「けど、誤算でした」
「近くの村を訪れて聞いたら、三ヶ月近く前から狩人さんが消息不明だって言われましたから」
「きっともう死んでるんだろうって、あの村長は言ってましたから」
「がっかりです」
「けど」
「けど、村長の娘から、聞いたんです」
「アイツは、きっと戻ってくるって」
「そう、そうですよね!」
「ヒトの可能性を凝縮したような狩人さんが」
「自分のテリトリーの中であっさり命を落とすはずがありませんから!」
「きっと、きっと何か特殊な事態に巻き込まれて帰ってこれないだけなんです!」
「私はそう信じて!」
「信じて信じて信じて信じて信じて信じて信じて信じて信じて信じて」
「待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って」
「探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して」
「そして、今日、狩人さんを見つけたんです」
「めでたし、めでたし」
「ところで、狩人さん」
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