102:名無しNIPPER[saga]
2017/11/11(土) 10:22:58.60 ID:xKrYj/gN0
〜64日目〜
アカは、体温が高いスライムだ。
夜、洞窟内の気温が下がり私が寒がっていると、何時の間にか傍にいてくれる。
正直、助かっている。
今日も、眼が覚めるとアカが傍にいてくれた。
いつもと同じで、暖かい。
いつもと違って、声が聞こえる。
「……ママ」
少し驚いたけど、身体を動かすのはやめておく。
アカは、他のスライム達に比べて臆病だ。
特に、私からの視線には強く反応する。
隠れてしまうのだ。
こっそりと首を動かして、後ろにいるアカの様子を伺ってみる。
私の背中に寄り添っているのが見える。
アカの変体は、この短期間で完了していた。
クロのように、完全にヒトの形になっている。
ただ、クロと違うのは……。
「何となく、私に似ている気がするなあ」
顔を洗う時に、水面に移る私の顔。
それに似ている気がする。
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