34:名無しNIPPER[saga]
2017/10/10(火) 03:17:15.78 ID:2O49l66V0
そう、俺はあの時の夢をまだ半分も叶えちゃいなくて、彼女は夢の先で待っているのだ。
俺はまたルアーを投げた。何も当たりがなかったけれど、負けじともう一度投げる。二度、三度。
朝が随分と近くなっていた。
あれだけ朧げだった海と空の境界線がはっきりしだして、俺は眩しいと思った。
遠くのビルに反射する朝焼けにほとんど目が眩んでいた。ただ、沖に向かってルアーを飛ばす。
ルアーが底に着いて、ワームがひらひらと潮に揺られる。一つ、二つと竿をしゃくり上げる。
コ、コ、と、何かが竿を突くような感触があった。
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