モバP「そろそろいきましょうか」瑞樹「そうね」
1- 20
2: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:43:36.85 ID:j2st42DJ0
朝。始まりの朝。
人々は眠りから目覚め、陽の光を浴び、空の青さに目を潤わせる。
10月の金木犀の香りは、どこからか突然やってきて、またすぐに消えていく。
甘く爽やかな香りは、なんだか素敵なご馳走のようで、この匂いを嗅ぐと俺はちょっとだけ元気になる。
嗅げる時期はごくごく短いもので、来週には散っていることだろう。明日か明後日は雨らしいから、それで見納めだろう。

始発の電車のベルが聞こえる。始バスの走る音が聞こえる。雑踏の音が聞こえ始める。
世の中はやはり今日も動いている。俺がいようといまいと関係なく。
今日も世界は始まった。明日もまた始まるのだろう。

夏の暴力的な暑さは今や身を潜め、半袖でいればいささか鳥肌すら立つくらいには涼しくなった。
抜けるような空の青さは、まさに文字通りの青天井で、どこまでもどこまでもその深さは限りを知らなかった。
正に無限の青であった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
48Res/24.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice