モバP「そろそろいきましょうか」瑞樹「そうね」
1- 20
14: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:50:05.85 ID:j2st42DJ0
話のきっかけを持ちかけてきたのは瑞樹さんからだった。

「プロデューサーくん。死にたい って、思う時、ない?」

「いきなり何を言いだすんですか」
以下略 AAS



15: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:50:41.51 ID:j2st42DJ0
「瑞樹さん、最近眠れてますか」

「その『瑞樹さん』って呼び方、そろそろ直らないのかしら」

苛立っていた様子だった。瑞樹さんは強い口調でそう言った後、弱々しく
以下略 AAS



16: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:51:09.60 ID:j2st42DJ0
長い間彼女を担当してきて、守るべき一線を超えないように努めてはきたが、ここ最近の彼女の言動は気にかかる。
そう思った俺は、多少強引にでも瑞樹さんを立ち直らせるために、彼女の家で酒盛りをしようと画策したのだった。
空腹と寒さは容易に死を誘引する。ならばその原因を絶ってやればいい。そう思っていた。


以下略 AAS



17: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:51:46.45 ID:j2st42DJ0
事務所からはそう離れていない彼女の自宅に、ありったけのいい酒といいつまみを持ち込んで、酒盛りを決めた。
早苗さんや楓さん、心さん美優さんなど、彼女と仲のいいメンツも誘おうと考えていたが、
都合がつかないのと、何より瑞樹さんが「やめて、呼ばないで」というものだから、結局2人きりの飲み会を瑞樹さんの家でやるだけになってしまった。

「……あの子達の前で『死にたい』なんて言っちゃったらどうするのよ」
以下略 AAS



18: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:52:27.19 ID:j2st42DJ0
「……ふぅ」

「体にしみるわね。やっぱりお酒はいいものだわ」

「ちゃんと食べるものも食べてくださいね。片付けは全部俺がやりますから」
以下略 AAS



19: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:52:56.62 ID:j2st42DJ0
「なんだかんだたくさん食べましたね」

「貴方が『あれも食えこれも食え』っていうから、許容量超えつつあるわ」

「瑞樹さんに食べて欲しかったので」
以下略 AAS



20: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:53:36.64 ID:j2st42DJ0
寝る準備をした。寝具は家から持参している。

「やたら大きい荷物持ってきたと思ったら、本当に泊まる気だったのね」

「泊まるって言ったんで」
以下略 AAS



21: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:54:18.76 ID:j2st42DJ0
翌朝。俺よりも早く起きた瑞樹さんは、起き出した俺の目を見て開口一番に


「ごめん、やっぱり死にたいわ」

以下略 AAS



22: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:55:01.85 ID:j2st42DJ0
事務所の息のかかった大病院の精神科に瑞樹さんを突っ込むことも考えた。

仕事と騙して連れてきたはいいものの、瑞樹さんは持ち前の演技力で精神科医の目を完璧に欺いてみせた。

「問題ないですね」
以下略 AAS



23: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:55:29.53 ID:j2st42DJ0
「何しようったって無駄よ。死ぬって決めたんだもの」

「どうしても考え直してくれないんですか」

「考え直さない。無駄よ、無駄」
以下略 AAS



24: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:56:06.27 ID:j2st42DJ0
その代わりに、ほぼ毎日のように瑞樹さんの家に詰めかけて、酒盛りをやるようになった。

毎朝毎朝、瑞樹さんの「死にたい」で、俺の希望はことごとく砕けた。

何回めの酒盛りだろうか。瑞樹さんの家について、違和感を覚える。
以下略 AAS



48Res/24.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice