3: ◆FVs4HrY/KQ
2017/10/06(金) 20:43:28.07 ID:7+Q2lD4p0
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20〇×年11月24日
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前回から随分と間が空いてしまいました。
頁を戻ってみると、最後に書いたのはやはりひと月前の10月27日。
あの日から今日まで、殆ど半狂乱の状態で過ごしてきました。
ここ最近、何を食べたのか、どこへ行ったのか、誰と会ったのか、どんな講義を聞いたのか、どんなお仕事をしたのか、いつ寝たのか、何もかもが曖昧です。
あの二人に関わること以外は、一握の真砂のように記憶から零れ落ちていってしまうようなのです。
いつまでもこんな状態ではいけません。
頭がおかしくなりそうなほどに、悲しくて苦しくて悔しくて情けなくて恥ずかしくて…。
それでも私は三島にも太宰にもなれないので、どこかで気持ちに区切りを付けなければいけないのです。
その助けになるか、始めてみるまでさして期待はしていなかったのですが、なかなかどうして、この一か月のことを日記帳に書いてみるというのは妙案だったかもしれません。
今の段階ですら、狂奔していた意識が落ち着いてゆきそうな予感があります。
書き終える頃には平静を取り戻せているのでしょうか? そうであることをただ祈るばかりですね。
なにはともあれ、とてもとても長い日記になりそうです。
(最早日記と呼ぶべきではない?)
10月27日。全てが変わってしまった日。
前頁の日記は就寝前ではなく、夕方の事務所で書きました。
きっと就寝前に文字を書く余裕はないだろうと予想して、事前に書いておいたのです。
その時の私は、これから途轍もない悲劇が起こるなどとは露程も考えず呑気に、初めて飲酒する期待などを綴って…。
読み返すだけでも自己嫌悪に陥ります。
そんなどうでもよいことを考えているから、私は駄目なのです。
Pさんのお宅へ行けるという好機を前にして、一体何を考えていたのでしょう。
Pさんのお宅で開いてもらった私の20歳の誕生日会…。
過去にも何人かPさんのお宅で誕生日をお祝いしてもらっていたのですが、私はその方たちを内心羨ましく思っていたのをよく覚えています。
そういった誕生日会ではお酒を存分に飲むということで、まだ19歳だった私は誘われることすらなかったですからね。
頁を何か月分か戻ってみるとやはり、誕生日会の参加者の皆さんがPさんのお宅へ向かう後ろ姿を、切ない気持ちで眺めていたのを記していました。
そして10月20日の日記で、私の誕生日会がPさん宅で開かれることになったことを、密かに小躍りして喜んだと書いているのですから…目も当てられません。
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