1:名無しNIPPER[saga]
2017/10/06(金) 18:52:43.02 ID:sR4AUxUeO
ペパロニ「ドゥーチェ、このというブラックボックスアトラクションで最も大切なのは──『ルール』を守ることっす」
アンチョビ「ルール?」
ペパロニ「そう、お客さん自らがきちんとルールを守ること……これが絶対の条件でありかつ──このアトラクションの最大のキモっす」
アンチョビ「ほうほう」
ペパロニ「第一のルール。お客さん達はこの三畳一間のこの部屋に入ったら──絶対にこの耳栓をはずしちゃいけません」
アンチョビ「耳栓」
ペパロニ「特殊カーボンでできた、遮断率100%のすげー耳栓です」
アンチョビ「100%か、すごいな」
ペパロニ「試しにつけてみます?」
アンチョビ「うん」
きゅぽきゅぽ
アンチョビ『……うわ、変な感じだ……。ごぉぉぉっていう耳鳴りと、時々、自分の心臓の鼓動みたいな音と──ペパロニ、なんか喋ってくれ』
ペパロニ「 」
アンチョビ『おおお、全然聞こえないぞー』
ペパロニ「 」
アンチョビ『口がパクパクしてるだけでさっぱりわからない。自分の声は聞こえるのに、変な感じだなぁ』
ペパロニ「 」
アンチョビ『……ん? あぁ、耳栓をはずせっていうジェスチャーか』
……きゅぽん
ペパロニ「どーっすか、ぜんぜん聞こえないでしょ」
アンチョビ「うん! すごいなこれは!」
ペパロニ「でしょー? そしてですね、さらに──部屋の中を真っ暗にするっす! おーい、カルパッチョ」
<『はいはーい』
カチ!
アンチョビ「わぁっ、真っ暗だ……わ、わ、自分の手さえ見えない。ぺ、ペパロニ? そこにいるか?」
ペパロニ「いるっすよぉ。目の前っす」
アンチョビ「そうか……ひゃぁっ、こら! 私の腰を触るな! 」
ペパロニ「えへへへぇ」
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/10/06(金) 18:53:51.76 ID:sR4AUxUeO
アンチョビ「もー……。だけどすごいな、真っ暗だ……不思議な感じだ」
ペパロニ「でしょー。そしてですね、この状態で、さぁ、耳栓をするっす。ただし──灯りが付くまで絶対に耳背を外しちゃだめっすよ」
アンチョビ「む……。なんか、ちょっと怖くなってきた」
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