22: ◆twOYNJxMJs[saga]
2017/10/06(金) 00:51:04.34 ID:h7xFOhfZ0
「とってもすごい人でしたねっ!」
「悠貴の目がすっごいキラキラしておる」
「ある意味、会って正解だったか。いや、感化されすぎないといいけど」
「感化ってどういうことですか?」
「そこは考えんでよい。悠貴は悠貴らしくってことじゃな」
「でも……」
手を組んで体を伸ばします。
空を見ると、すでに陽は沈み、一番星が輝きだしていました。
「そろそろ帰ろうか、親も心配するだろう」
「そうですねっ! 帰りましょうっ!」
「ああ、それじゃあ……休憩室まで競争じゃ!」
そう言うと巴さんは笑いながら走り出します。
競争なら私だって負けません。巴さんを追うようにダッシュ! の前にまだ空を見ている飛鳥さんに呼びかけます。
「飛鳥さーん、行きますよー!」
「ああ、今行くよ」
先頭に巴さん、それに続いて私と飛鳥さん、私達は休憩室に向かって走って行きます。
「ふふっ!」
「そうそう、その笑顔だよ」
「えっ?」
階段を下る途中、横に並んだ飛鳥さんが私を見ながら呟きました。
「無自覚か……フフッ、なんでもないさ。先に行くよ」
踊り場に向かって3段飛ばしでジャンプする飛鳥さん、上手く着地をするとそのままどんどん下っていきます。
いつの間にか、私は心から笑えるようになっていました。
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