【安価・コンマ】幻想的な世界を探険家が行くようです【オリジナル?】
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431: ◆nN35Xsj1FM[saga]
2017/12/02(土) 21:02:09.08 ID:kftoQ2g80
「アルジール君。君は、どうやら探険を一つ熟してきたようだね」
「え? えぇ、はい」
「であれば、恐らく、探険に際して、自分の技量に不足を感じる事があったのでは?」

ふむ、と思う。確かに、色々大変な事はあった。
悪魔の様な例外はさておき、獣を追っ払えなかったり、或いは調査が上手くいかなかったり。
もう少し、何かしら身についた技能でもあれば、上手く切り抜けられたのではないか、という瞬間は、幾つか思い当たる。

「それについて、私が提供出来る事がある」
「……というと?」
「つまり、君に対して、何かしらの技術や知識を伝える手段を紹介できる、という事だね」

成る程。それは、有難い話である。
少しでも自分の技を磨いていけば、探険をできる場所も増えていくことだろう。
その手段の提供とあれば、これは嬉しい限りである。

「勿論、私も情報を商っているからね。それなりの代金はもらうけれども」
「逆に言えば、お金で経験を買える、ってことですよね」
「……ふむ。確かにそうだ」

先人曰く、時は金なり。金で経験を積む時間を短縮出来る、購入出来るという僥倖。見逃すことは出来ない。

「じゃ、じゃあ、お願いしてもいいですか?」
「勿論だとも。では、契約成立だね」

お互い、良い結果になればいいが。そう言いながら、団子鼻は手を差し出す。
握手の為に手を差し出そうとするが、手の大きさが違いすぎる。どうしようか悩んだ末、指を一つ握ってもらうことで代用とした。
何だか赤ちゃんをあやしているような、と、団子鼻の体温が意外と高いことに驚きながら、確かに、アルジールは彼と不思議な握手を交わした。


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