ことり「あの子のことが忘れられない」
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3:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:22:05.88 ID:/zESL2O40
理解できない。

いや、理解したくない。


以下略 AAS



4:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:22:41.54 ID:/zESL2O40
動悸が激しくなっていく。

ハンドルを握る手が、肩と繋ぐ腕が、全身が、かたかたと震える。

どくん、という心音が耳にまで伝わってくる。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:23:16.85 ID:/zESL2O40
狼狽する私がハンドルを持つ手の位置を忙しなく変え、きょろきょろと辺りを見回す間に、空虚な時間が経過する。

一応、周囲に人が見当たらないことは確認できた。

元々この道は朝、人通りが少ないんだった。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:23:48.18 ID:/zESL2O40
*     *     *



無機質なエンジン音が車内に響く。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:24:19.75 ID:/zESL2O40
しかも、私は逃げた。あの場でもっとも取ってはならない、間違いなく最低最悪の選択肢。

「あなたは最低です!」と、幼馴染にひっぱたかれる程度では到底済まない、犯した過ちの大きさを自覚するたび、恐怖ばかりが大きくなっていく。

頬を伝う涙は、本当は私が流していいものではないんだろうけど。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:25:16.37 ID:/zESL2O40


臙脂色の長い髪をしていた。

あんな姿でなかったら、きっととても綺麗な自慢の髪の毛なんだろうな。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:25:46.59 ID:/zESL2O40
思い浮かぶあの子の姿はさっきのもの。

目に焼き付いて離れないのは、痛々しく道路に倒れたあの姿。

まるで生気が感じられなかった。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:26:30.83 ID:/zESL2O40
*     *     *



私は昔から自分にあまり自信が持てなかったんだ。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:27:13.02 ID:/zESL2O40
宿題手伝ってとか、海未ちゃんの怒りを鎮めてほしいとかそういう頼られ方はあったけど。あ、海未ちゃんも幼馴染でね。

衣装作りを頼まれた時は、それら以上に「私が」必要とされた気がした。

海未ちゃんにもたくさん頼っていた。色んなことを相談した。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:27:45.90 ID:/zESL2O40
嬉しかった、私の手を引っ張ってくれてた人に必要とされて。

嬉しかった、背中しか見えなかった人の隣に並ぶことができて。

一緒にアイドルをやった子はほかにもいるんだ。
以下略 AAS



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