34: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:24:06.23 ID:r5zFZECu0
拒む理由はなかった。
「Pと申します」
そう言って自分の名刺を一枚取り出して、彼女に差し出す。
受け取った彼女は、それをじっと眺めた。
「まあ、芸能関係の方なのですか」
「アイドルのプロデュースをしています」
アイドル、と彼女が囁いた気がする。
吐息に紛れてしまって、言葉の殆どは聞き取れなかったけど。
それから彼女は、紙片に向けていた視線を僕に移して、薄く微笑んだ。
「申し遅れました。私はクラリスと申します」
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