13: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 14:58:32.46 ID:r5zFZECu0
「まあまあまあ!」
彼女が驚いた声を上げる。
「ささやかだけど、今年も無事に終わったことのお祝いに」
断られるかもと思いはしたが、ややあって彼女は困ったように笑いながら、頷いた。
「ご一緒させていただきます」
耐熱グラスにワインを注いで、ついでに共用の冷蔵庫に入っていたいちごジャムをひと匙掬ってかき混ぜる。
それを電子レンジにかけてホットワインにする。
僕と彼女だけの、ささやかな忘年会だった。
窓の外は相変わらず雪模様で、夜ばかりがしんしんと更けていった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
74Res/35.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20