36: ◆hfr5rHILM6
2017/09/29(金) 13:50:57.29 ID:Rfh6XpPD0
「えっとぉ、せんぱ……こほん、はちまんおにいちゃんのかのじょの、いろはおねえちゃんのいとこのななはです☆ よろしくおねがいしまーす」
「おい、さりげなく嘘を言うな。……俺の後輩で、生徒会長やってる一色のいとこだ。一色は断じて俺の彼女ではない」
「あ、あの、はちまんおにいちゃんのか、か、……ともだち! の、ゆいおねえちゃんのいとこのゆみです! よろしくおねがいします」
「由比ヶ浜はお前もよく知ってるだろ。あいつのいとこだ。よく似てるだろ」
「ひきがやさんのしりあいのゆきのおねえさんのいとこのゆきこですよろしくおねがいします」
「もうちょっと頑張れよ……こほん、こっちは雪ノ下のいとこだ。性格もよく似てる。あいつらの家庭の事情でこいつらを預かることになってな。いきなりちっちゃいのが三人も来て大変だけど、世話焼いてやってくれ」
各々の性格がよくわかる自己紹介である。ロリノ下さんはもうすこしどうにかならなかったんですかね。
三人の自己紹介を聞いた小町は、下を向いてぷるぷる震えている。
三人が不安げにこちらをちらちらと見てくるが、俺は全く心配していなかった。
なにしろ十五年もの付き合いである。小町の性格についてはだいたい熟知しているのだ。
小町は震えが止まったと思うと、次の瞬間はじかれたように顔を上げた。
そのままキラキラした瞳で三人を眺めると、若干引いている三人の方に素早く近づいて、まとめて胸に抱き寄せた。
「ごみいちゃんナイーーース!! こんなかわいい子たちを預かってくるなんて小町的に過去最高にポイント高いよ!! 私の事は小町お姉ちゃんって呼んでいいからね! さあ、ご飯にする、お風呂にする、それともお姉ちゃん!?」
「落ち着け小町、最後のはなんか違う」
そう、小町は一番下の子ということもあって、妹や弟と言う存在にあこがれを持っていたのだ。
そこに可愛らしい幼女が三人も訪れたとなれば、これはもう水を得た魚の如し、である。
「つ、つぶれるぅ……」
「こまちちゃん、ぎぶぎぶ!」
「…………」
小町ちゃんとりあえず離してあげて! ロリノ下さんの口から魂抜け始めてるから!
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