328: ◆hfr5rHILM6
2017/10/06(金) 14:37:34.05 ID:VCmUOyRHO
4時間目の開始を狙って滑り込みで戻ってきたおかげで、どうやらこの休み時間は難を逃れたらしい。
クラス中が謎の幼女の話題で盛り上がっている中、俺はいそいそと自分の席に着席して、4時間目の準備に取り掛かった。
4時間目は世界史。文系教科なので、それなりには真面目にやらなければならない。
俺は数学の時とは違い、教科書もノートもきちんと開いて、授業を受ける体勢を取った。
……いや、俺は真面目に受けようとしてたんですよ、本当に。
でもやっぱり膝の上の幼女という存在はあまりにクラスの真面目な雰囲気を乱すものでありましてね。
世界史の先生もやっぱり幼女が気になるようで、視線がこちらにちらちらと逸れる。
それに釣られた何人かの生徒がこちらに視線を集中させる。
授業中にも関わらずひそひそ話が聞こえてくるのに、教師は注意するそぶりを一向に見せない。
奴らを注意してくれないのなら、いっそ俺を教室の外に出して欲しいくらいなんですけど。
ロリヶ浜さんは先ほどよりも元気を取り戻した影響からか、俺の筆箱漁りがより活発化している。
今度は物差しを取り出したかと思うと、ぐにーっと折り曲げ始めた。
おい、人の文房具で遊ぶな。いっそ俺がお前の頬をぐにーってしてやろうか。
と注意しようと思ったが、次の瞬間手が滑って物差しがロリヶ浜さんの鼻にぺちん! と当たり、「いたっ」という可愛らしい悲鳴がクラス中に響いた。
ダメだ……まだ笑うな……堪えるんだ……し、しかし……
どこぞの新世界の神並みに笑いをこらえていると、教師が横を向いて笑いを堪えていた。おい。
クラス中から押し殺した笑いが聞こえる中、顔を紅潮させたロリヶ浜さんはどうやらご立腹の様子でこちらを向いてきた。
「もー、わらってないでなでてよー。けっこういたかったんだよ?」
涙目でそう言ってくるロリヶ浜さん。いやお前の自業自得だけどな。
仕方がないので頭を撫でてやるとどうやらお姫様はご満足の様子で、上機嫌に声を漏らしていた。
なお俺のロリコン疑惑は加速した模様。
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