327: ◆hfr5rHILM6
2017/10/06(金) 14:19:44.37 ID:VCmUOyRHO
3時間目の授業が終わり、俺は電光石火のごとくロリヶ浜を抱えて教室から出て行った。
あのままぼーっと机に座っていてはクラスメイトどもが俺の席の周りを包囲して俺の寿命が縮むに違いない。
2時間目を教訓とした俺は、事前に教室を脱出することにより事なきを得たのだった。
どうよこの解決策、俺冴えてんな。と思ってたら廊下を歩いていても周りの人々が全員こちらに注目するのは避けられないのであった。
仕方ないので開き直って購買にパンを買いに行くことにする。
野次馬どものロリコンだの誘拐犯だのといった陰口が余裕で耳に聞こえてくる。
違います! 俺は無実なんです!と言っても信用してもらえないんだろうなぁ……。
というかこれ教室で待ってた方がまだ噂は広まらずに済んだんじゃ。
今更になってそんなことに気がつく。全然冴えてねぇ。
購買に到着し、抱えたままだったロリヶ浜を降ろし、焼きそばパンを引っ掴んだところで、こいつの分の昼飯を買う必要があることに気がつく。
「お前、どれがいい?」
「ひっきぃとおなじでいいよ」
ロリヶ浜さんは少し元気を取り戻してきたようで、先ほどまでの沈鬱な様子は鳴りを潜めている。
落ち込んだ幼女を横に連れてたら俺=犯罪者説が加速するので正直ありがたい。
俺が2人分の焼きそばパンを購買に持って行くと、購買のおばちゃんは俺たちを微笑ましく見守ってくれているようだった。
これで購買のおばちゃんにも蔑んだ目で見られたら立ち直れないところだったぜ。
購入した焼きそばパンをロリヶ浜さんに手渡すと、彼女はまだ少し腫れぼったい目で、ふにゃりと微笑みを浮かべた。
「ありがと」
「どーいたしまして」
相も変わらず資産の数の暴力にさらされながら教室に戻っていると、今度はロリヶ浜さんは向こうからそっと俺の手を握ってくれた。
おかげで多少は視線の圧力が軽減されたような気がした。気のせいかもしれんけど。
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