247: ◆hfr5rHILM6
2017/10/04(水) 22:34:47.13 ID:4qDlJarH0
戸塚とロリヶ浜とのやり取りを傍から見ていて安心したのか、先ほどから周りで様子を窺っていたギャラリーたちが一斉にこちらに向かってくる体勢を取った。
それやられるとロリヶ浜さんだけじゃなくて俺も怖いからやめてほしいんですけど。
俺が内心戦々恐々としていると、そのギャラリーたちを牽制するかのように睨み付けた後、川崎さんが颯爽とこちらに向かってきてくれた。正直ありがたい。
「比企谷、その子あんたの親戚か何かなの?」
「まぁその辺は色々込み入った事情があるんだ。あんまり聞かないでくれ」
「ふーん……」
そのあたりを聞かれると本当にボロが出そうなので黙秘権を行使させてください。
川崎はありがたいことに深く事情を聞かず、とりあえずロリヶ浜さんと視線を合わせるように屈み、戸塚と同じように会話を始めた。
……その体勢だと由比ヶ浜とも匹敵するポテンシャルを秘めた二つのアレが視界に入ってですね……。
目を逸らそうとするもなかなかそうは行かず、ついちらちらと視線を送ってしまっていると、太ももの当たりに鋭い痛みが走った。
いてっ、という声を飲み込んで辺りを見回そうとするが、よくよく考えるとこの体勢でそんなことできるのなんて一人しかいなかった。
犯人であろうロリヶ浜さんは素知らぬ顔で川崎と会話を続けている。女の子って怖い。
川崎は、彼女の妹の京華ちゃん――通称けーちゃんと話しているときのように頬を緩ませて、ロリヶ浜さんと話している。
辺りをちらちら見ると、そんな川崎の様子にちょっと顔を赤らめている男子が何人か見受けられた。
ギャップ萌えってすげー。
「それじゃ、これ上げるからいい子にしてるんだよ、ゆみちゃん」
「うん。ありがとね、おねえちゃん」
川崎はポケットからアメを取り出してロリヶ浜に渡すと、頭をそっと撫でて席から離れていった。
こういう優しいお姉さんな所を見せられると俺としてもグッと来ないことはないですねはい。
というかグッと来ました。
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