18:オータ ◆aTPuZgTcsQ[sage saga]
2017/09/27(水) 15:00:45.92 ID:CC5AA7ZYO
六才の頃、あなたと初めて話したときのことを覚えている。
とは言っても、私の記憶は曖昧になってしまっているから、正しいかどうか分からないけれど。
確か、あのロボット学校では、私達だけが同じ学年だった。
他の学年と授業を受けることもあったから、ちょっとだけ期待したんだったかな。
なにかの記念日の記念品が、私達だけ多く配られると思いこんでたんだ。
えっと……宇宙の写真が印刷されたプラスチックのカバンだったから……、初めて人が宇宙に行った日とか、そんなんだったかな。
その頃は入学式からそんなに時間が経っていなくて、私はまだちゃんとあなたと話せてなくてね。
けれど、その記念日のことだけは、両親から聞いて知っていて。
記念品を両親にプレゼントしたいから、ちょっと多くほしいと、私はちゃっかり先生に頼んでいた。
そのときは先生も、分かったと言っていたし、不公平にならないように、同じ学年のあなたにも同じ数を渡すと言っていた。
けれど、当日になったら先生はケロッと忘れてて、あなたは苦笑いみたいな、照れ笑いみたいな笑顔を浮かべてて。
とても複雑で、私には真似出来ないような素敵な笑顔で……私は……その笑顔が好きになった。
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