3:名無しNIPPER[saga]
2017/09/27(水) 14:29:05.53 ID:63xcKSEbO
これはかつて 私の永遠だったものだ
シュッ パン パコン
静かであったはずの骨董店にボールの音が木霊する。
修造がラケットでテニスボールを壁に叩き続けているのだ。
現役を退いたとはいえ、超一流のテニスプレイヤーである修造の打球は、一打撃つごとに壁の色を変える威力がある。ボール痕はどんどんと増え、次第にそれは一人の少女の絵となっていった。
友人「あ、修造。また店内でテニスなんかしてからに!壁壊したら店長に怒られるわよ?」
修造「100回叩くと壊れる壁があったとする。でもみんな何回叩けば壊れるかわからないから、90回まで来ていても途中であきらめてしまう。…次の一回で壁は打ち破れるかも知れないんだ!」
友人「だから壊すなって…。あら、この壁の女の子美人じゃない。もしかして、惚れた?」
人もテニスもラブから始まる。
やはり、修造は倉庫にあった例の絵が気になっているようだった。
例の絵。
友人が帰ったあと、修造は倉庫で一枚の絵を眺めていた。
あのボール痕で描いた少女の元が、そこにはあった。額縁を見ればcossetteと書かれているのに気づく。この娘の名前だろうか?
修造「コゼット…?」
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